近接部位の考え方

近接、つまり近い場所の施術についてです。あまり近い場所を施術した場合は、一方を施術したときに、自然と他方も施術したことになるので、一方の部位しか療養費として請求できません。

今回は、近接部位についてお話ししましょう。
近接、つまり近い場所の施術についてです。あまり近い場所を施術した場合は、一方を施術したときに、自然と他方も施術したことになるので、一方の部位しか療養費として請求できませんよということです。

たとえば、手首(手関節)を施術したとしましょう。このとき、自然とそのちょっと上、前腕の下の方もふれているのではないでしょうか。
こんな例は、近接部位として判断されて、2部位での請求が認められなくなっています。

● こんな時はどうなるの(一つの例)
「いたたた、ころんじゃったぁ!」
この患者さん、どうやらころんで手をついたときに右手首を痛めたようです。
先生の見立てでは、負傷部位が次の3つになるようです。

・右手関節捻挫
・右手第一指関節捻挫
・右肘関節捻挫

これらの部位は、それぞれ隣り合ってないので、請求に何ら問題はありません。

ところが、これを次のようにすると、近接部位と判断されて請求しても戻されてしまいます。似ているようでも違うのです。

★1番目の例  右手関節捻挫、右前腕部下部打撲、右手第一指関節捻挫
この場合、右手関節と右前腕部下部が近接部位になります。

★2番目の例  右手関節捻挫、右手第一関節捻挫、右手第五関節捻挫
この場合、右手第一関節捻挫と右手第五関節捻挫が近接部位となります。「親指と小指だから隣りじゃないじゃない」といわれそうですが、指については、どの指の組み合わせであっても捻挫の場合、近接部位とされてしまうので注意してください。

1 2 3
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!