院内デザインの実際【魅力的な院内デザインのコンセプトとは】

▼相談者2 横井善太郎氏(中村フィジック整骨院勤務)
◎物件情報

住所  大阪府阿倍野区
面積  15.6坪
立地  2つの駅に挟まれた通行量の多い地域のビル2F。
一方の駅は鉄道3線が乗入れる大型ステーションである。
半径40m内にショッピングビルと大型レンタルショップがある。

◎相談内容

患者層のメインである若い女性が好むような、明るく清潔で、快活な院内にしたい。しかし、それを追い過ぎるとリラクゼーションマッサージ店のようになってしまうというのが悩みの種。特に外観のデザインは難しく、院内の雰囲気との差が大きい。店内のイメージカラーを緑にしているので、それをベースにデザインしたいと思っている。

◎箕浦流、診断と提案

ビルの2F(それ以上も含む)で院を経営する場合は、ビルの入口部分のデザインが大切だ。ここで上手くアピールできるかどうかが、客数にも影響する。ビルのオーナーや同じビルに入っている会社や店との兼ね合いもあるので、事前の確認も必要だ。
今回は、自由にデザインできることを前提に、パースを描いてみた。この物件の場合、右にほかの店の看板があるので、出っ張り具合も色もそれに合わせている。こうすると、入口が実際よりも広く見え、明るくなるという効果も見込める。突き当たりの階段の壁にはインフォメーション用のパネルを付け、院内の写真を添付した。

院内は緑をベースにしたいとのことだが、観葉植物を複数置くと、散漫な感じになってしまうので、あまりお勧めできない。また、緑という色は使い方が意外に難しいので、ウッド系を基調とする案を示した。床は木目調で、カーテンやソファーなどに緑を配色している。
ベッドは現状よりも1つ減らし、各ベッドとカーテンの間は左右とも50?のゆとりを取った。ほかにローラーベッドが1台あるが、これもほかの人には見えない場所に持ってきている。

3ヵ所の出窓のうち2つには扉を付けて物入れに、もう1つはウッディブラインドを付けて観葉植物置き場にした。自然光は天気に左右されるし、雰囲気作りの邪魔をすることが多い。待合室にはもう1つウッディブラインドを付け、現在使用している丸椅子をソファーに、受付の机をカウンターにして、統一感を出した。

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