特集「第29回国家試験合格者発表」

第29回あん摩マッサージ指圧師国家資格の試験は、2月27日、晴眼者は宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、鹿児島県の6会場で、視覚障害者は47都道府県の48会場で行われた。翌28日にははり師、きゅう師の試験が晴眼者は北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県の11会場、視覚障害者は47各都道府県の48会場で行われた。
柔道整復師の試験は3月7日に北海道、宮城県、東京都、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県および沖縄県の10地区、23会場で行われた。合格発表は四者同日の3月26日。
あはき師の国家試験は例年通りの会場数だったが、柔道整復師は新型コロナ対策で密を避けるために会場数が倍増した。あはき師、柔道整復師とも2018年から導入された新カリキュラムで学んできた学生が受験するため、新卒者・既卒者の各合格率が注目されている。本誌では学校別合格率と専門学校・養成校関係者などと記者による分析を掲載する。

第29回国家試験合格率

あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師

あマ指師の受験に参加した専門学校・養成校は87校で、前回よりも2校増えたが受験者数は137人少なかった。受験者数は新卒の受験者と既卒の受験者の合計(総数)で1295人、合格者数1089人、合格率は84・1%と前年より0.6%の微減。新卒者の合格率は94.0%、既卒者の合格率は21.0%だった。あマ指師は1992(平成4)年度の1回目の試験から80%以上の高合格率をキープしている。
はり師の受験参加校は158校(大学12校、専門学校・養成校146校)で前回よりも6校減少した。受験者数3853人、合格者数2698人、合格率は70.0%と前回の合格率よりも3.6ポイント低下した。前回比で受験者数は578人、合格者数565人の減少。
きゅう師の受験参加校は156校(大学12校、専門学校・養成校144校)で昨年から8校減少した。受験者数3797人、合格者数2740人、合格率72.2%と昨年よりも2.1ポイント低下した。前回比で受験者数は511人、合格者数で461人減少した。はり師、きゅう師とも合格率はこの3年間減少しつつあるが、かろうじて70%台の合格率を維持した。

柔道整復師
柔道整復師の合格率は前回よりも1.5ポイントアップした。
受験者数は4561人、合格者数3011人。合格率は66.0%。受験に参加した学校は大学が17校、専門学校などの養成校は103校でともに前回と同数だった。受験者数は昨年よりも709人減少し、2004年以来16年ぶりに4千人台となった。合格者数も390人減少した。新卒者の合格率は85・6%で前回よりも0.8ポイントの微増。一方、既卒者の合格率は21・6%で前回よりも5.1ポイントと大幅アップした。
大学と専門学校・養成校の合格率を比較して見ると大学の合格率は総数では70.5%、専門学校・養成校の合格率は65.1%で大学の合格率が5.4ポイント高い。一方で新卒者の合格率で見ると大学が82.8%、専門学校・養成校の合格率は86.3%と逆転する。

あはき師、柔道整復師の四師の
全受験校と受験者の総数、新卒者数、既卒数合格率
(別タブで開きます)

※今回の試験内容や合格率に関する分析、最近の受験者数の大幅な減少要因や大学と専門学校の受験者数の違いなど、詳しくはひーりんぐマガジン71号春号をご覧ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!