紹介する養成講座はNPO法人日本手技療法協会とバランス整体の普及と教育プログラムを約30年間にわたり研究・実践し豊富な教育ノウハウを蓄積してきた中央整体師会が協同して「日本手技療法協会・整体師会」として再構築したものだ。 整体師会には手間・時間・費用のかかるカリキュラム、教材などがすでに用意されているので、院長一人でやっている小規模な院や規模の小さな養成講座からスタートしたいと考えている施術所でも容易に開講できる。また講座は受講生の都合に合わせて実施することも可能なので、店舗の空き時間や休み時間、定休日、閉店後の時間などを利用できる。 整体師養成講座開講を希望する施術家は認定指導員に登録することが条件だ。養成講座は家庭級、初級、中級、上級と4つの技術レベルに分かれ、受講者にそれぞれ一定期間の講習・実技指導を行う。
認定指導員登録
認定指導員になるための条件は、①指導員認定試験に合格していること ②施術院等「整体施術」提供のできる場所を有すること ③開業後3年以上経過していること などだ。
①の指導員認定試験は「指導員用技術チェック(自己採点)」と「施術・治療に関する小論文」と実務経験等を加味して書面で行われる。やりとりは郵送だ。 この試験は2年程度の施術・臨床経験があればほぼパスするものだ。認定指導員登録されれば認定指導員之証という盾がおくられる。 近年は接骨院を経営する柔道整復師の先生の登録が増えている。
整体師養成講座は自宅学習+整体実習
整体師養成講座の認定指導員として登録されると、受講生に配布する教材一式が無料で送付される。教材は、①バランス整体法教本 ②バランス整体法DVD ③解剖生理学教本 ④解剖学ノート――などである。
受講生は、申込時に日本手技療法協会・整体師会から購入した受講券で1枚につき1時間の指導を受けられる。
指導員は、受講者から受け取った初級までの受講券10枚、上級までの受講券20枚を1セットとして日本手技療法協会・整体師会に送ると、指導料として受講券1枚につき3500円、中級以上は4500円が指導員に支払われる仕組みだ。
この整体師会はトラブルに関わる「無料相談」や、会員全員を包括被保険者とした賠償責任保険包括契約を保険会社と締結しているので「損害賠償」の面も安心だ。
会のシステムは、日常の業務を行いながら指導員として技術指導料を得られるほかにも、院長自身の手で指導した受講生をスタッフとして採用できたり、顧客増も見込めるといい、院内に活気をもたらす結果となった院もあると聞く。
最近は自由診療を取り入れる接骨院が増加しており、自院の自由診療のスタッフを自ら育て上げるこの整体師会のシステムに注目する手技療法家が多いという。
※整体師養成講座の詳細は、ひーりんぐマガジン73号(秋号)特別企画をご覧ください※