「マッサージの訪問施術の実際」 を取り上げます。
第一に訪問施術を目指すあマ指師として実際の施術云々の前に我々のマッサージが 「寝たきりの高齢者」 に対して 「何が出来るか?」 と同時に 「何をしなければならないのか?」 を認識する必要があります。
まず、我々あマ指師は個々の患者を中心として構成された医療ネットワークの一環であり、その業務はあマ指師が医療スタッフとしての専門性を以って成すことを認識した上で、施術を進める必要があります。
そのためにはマッサージ保険を熟知すると共に介護保険の中で組み込まれるスタッフに十分に理解され協力しあう体制を整えなければならないと考えています。
訪問施術は、従来のサウナやサロンなどで行っている慰安目的のものや、肩こり・腰痛の緩和などとは異なっています。
在宅訪問マッサージは前述の通り医療の一環として行われるのであり患者からの要望でなりたっている訳ではありませんし、あマ指師の勝手な判断で施術できるものでもありません。医師から施術同意書をいただき医師を中心として連携をとりながら医療スタッフの一員として介入するのですから、まったく異質な目標を設定することは許されません。
発病等で自分の意志の通り身体が動かせず長時間にわたり同じ状態でいることを余儀なくされますと、筋力が低下し最終的には重力にも抗しきれなくなり血液などの循環も悪化し筋萎縮が始まります。
筋萎縮が進行しますと関節拘縮が起こり、身体を動かす事が困難となり内臓諸器官のみならず、全ての身体機能が低下する結果となります。
身体機能が低下する訳ですから栄養摂取機能も低下し同調するように免疫機能も低下します。
いわゆる 「寝たきり状態」 となります。ここから身体機能にとって最悪の循環が始まります。
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