● 5グラムの圧で調整
「オステオパシー療法の基本を尊重しながら、1.安全、2.患者にやさしい、3.治癒効果が高い、4.再発率が少ない、などを考慮した手技を用いて施術する。これがソフト手技整体」と水村氏はいいます。
具体的には、「C・S・T(クラニオ・サクラル・セラピ ー)頭蓋仙骨療法」と呼ばれる技術で、不定愁訴など原因不明の神経障害に効果的です。
水村氏は「ソフトな手技。5グラムの圧で、矯正・調整をする。気功のように感じることもあるほど。脳脊髄液の流れを正し、自然治癒能力を高める」といいます。
オステオパシーの中でも特にソフトで、安全で、効果が大きい手技を用いているのが人気の秘密かもしれません。
また、水村氏は、ストレイン・カウンターストレイン・テクニック(S&CS)という技術も使います。
アメリカのローレンス.H.ジョーンズ氏によって開発されたテクニックで、痛みを全くともないません。従来の手技療法による椎骨矯正法とは正反対ともいえるテクニックで、例えば椎骨が右にズレている場合、それまでのカイロプラクティックや整体では右から正常な位置に押し戻す(スラスティング)ことが常識でした。
このテクニックでは、これをさらに右にズレるような体位を取らせて、拘縮している筋肉に対し、さらにそれを助長させるような体位を取らせます。そうして中枢神経から筋肉の拘縮を緩める様に指示を出させる、というものなのです。
つまり、筋肉の拘縮のためにずれた椎骨に対して、筋肉の緊張を解き、椎骨が自然に元の位置に戻るようにするというものです。
「神経に働きかけ筋肉を緩め、椎骨を矯正してしまうという、オステオパシーのソフト手技療法には欠かせない技術」と水村氏は話します。
さらに、筋・エネルギー・テクニック(M.E.T)という技術も利用します。
「患者の協力を得て、筋肉を緩めるテクニック。患者に、筋肉に適度な力を入れてもらうことによって筋肉を解放し椎骨の矯正を行う」と水村氏はいいます。
これらは、繊細で鋭敏な感覚を必要とする難しい手技ではありますが、一方では力をあまり必要としないため女性や年配者も習得しやすようです。