経営における目標設定とその達成法2 【前編】

その具体的な手順としてまず、すでにある治療技術という商品の検討をします。このために自院の患者が既存商品に満足しているか否かの満足度調査と、その結果を踏まえた自院マーケットにおける既存商品の適合性に関する分析を行ないます。

満足度調査は施術中に患者との自然な会話の流れの中で答えを聞き出す方法が一般的ですが、対面での質問形式ではなかなか本当の答えは得られないものです。無記名で1~5点の点数評価方式のアンケート調査が比較的正確な答えを得られます。

ただし、調査項目は最大を7項目程度としておきます。あまりに多くの調査項目を記載すると回答の後半では、不正確な解答が多くなる傾向にあるからです。

次にマーケットに関する調査を実施します。まず自院で取得している患者データから10歳単位の年齢と性別で通院患者データを作成します。

そして自院が位置するマーケットの半径約500m を一次商圏、更に1キロメートルを二次商圏として、全国の市町村行政の住民基本台帳から得られる基本人口の調査を行います。

この基本人口調査のデータと通院患者データを照合し、基本人口調査で高齢者が多いにも係わらず、通院患者データでは若年患者層が多いなど基本人口調査と通院患者データが相反するときは、マーケットの選定と治療メニューが合致していないと考えられ早急に何等かの対策を施す必要があります。

(経営における目標設定とその達成法2 (後編) へつづく)

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