特集 柔道整復師の岐路  「自費導入と機能訓練指導員」

もともと外傷専門として成立した柔道整復師の接骨院だが、最近は自費治療を導入する接骨院が目立って
多くなってきた。ひーりんぐマガジンに対する記事の希望も
「自費移行の具体的方法」「売上安定のための自費導入法」「保険治療と自費治療の特集」
などが多く自費導入を目指していることが分かる。自費導入の主たる目的は売り上げの増加や安定化。
少人数店舗や個人店舗の院長は自費導入をするかどうかの岐路に立つ。一方、若い柔整師や売り上げ減か
ら廃業に追い込まれた院長経営者は接骨院の勤務者となり柔整業界に残るか、機能訓練指導員になるかの
岐路に立つ。この特集では、業界に残るための自費診療の導入の注意点や、心構えなどを接骨院経営アド
バイザーの細川光一氏に聞く。機能訓練指導員については機能訓練指導員の仕事内容や現在置かれている
立場、なぜ指導員に目を向けられているのかを紹介する。
=自費治療導入の背景と導入の注意点 =

近年徒弟制度が崩壊し、自由度が増した一方、高齢化の進展や医療技術の高度
化、生活習慣病の増加等に伴い健康保険制度を支える財政が逼迫し、保険審査が
厳格化され保険治療の売り上げが低下している。また、返戻処理等、保険治療の
事務手続きが増大・煩雑になってきている。それを避けるために保険適用以外の
自費を導入したり、完全シフトしたりする接骨院が急増している。
あたかも自費導入ブームの様相を呈している。
接骨院の本来の業務が忘れ去られ ているかのようだ。
自費の導入の前に何をすべきか、導入の注意点は何かを接骨院経営アドバイザ
ー/主任コンサルタントの細川光一氏に聞いた。

「今、接骨院の経営が成り立たず潰れているお店が増加しています。多くは開業
して3から4年経過した接骨院です。売り上げ目標となぜその目標が必要なのか
を自覚した上で数年先まで計画する。それに向かって努力することが大切なの
に、そんな先生は計画性もないまま漫然と運営している。そんな状態で売り上げ
が落ちてくると接骨院、整骨院の看板を掲げながら自費治療の導入を図る人が多
い。さらに『接骨院の看板を下ろしたらどうですか?』
『受領委任の中止の申し出をしたらどうですか?』
と聞いたのですがそれができない。なぜできないかというと、
〝もし自分が思ったように自費の導入がうまく行かない場合は保険治療に戻りた
いから〟と逃げ道を作っている」。

===== 機能訓練指導員 =====

今まで柔道整復師の国家資格者は、柔整業界に入り勤務柔整師から院長となる
ケースがほとんどだったが、数年前から機能訓練指導員という新しい道が拓かれ
特に若い柔整師の注目を浴びている。
機能訓練指導員は賃金が高く、企業母体も比較的大きく安定性も高く、定時の出
勤や退勤で日々の計画の立てることができるため、魅力的に映っているからだと
思われる。今の若い世代の柔整師は開業意識が低く、「寄らば大樹の陰」で安定
を求めている人が多い。将来何が何でも開業を目指して働くという人はむしろ少
数派となりつつある。しかし、柔道整復師の資格を保有していれば開業権がある
ので、やろうと思った時に開業もできないことはないのだ。
接骨院に勤務経験のある先生も同じで、次の転職先として介護業界を目指すこと
もできる。例えば、開業した自分の接骨院の売り上げが低下し、接骨院に見切り
をつけた先生にとっても有望で、採用可能性の高い転職先といえる。

国家資格を持つ治療家の進む道が近年はっきりと見えてきた。
同じ免許を持ちながら健康保険と介護保険の道の2つに分岐する。
どちらの道に進んだところでシフトできないことはないが、どちらに進むべき
か迷う人が生まれる一方で、それぞれの道の先ではその道のプロフェッショナ
ルが生まれてくるに違いない。

※記事の詳細は、ひーりんぐマガジン64号(夏号)をご覧ください。

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