特集 新・接骨院経営術 〈外傷治療〉を土台に据えた接骨院その強さの秘訣に迫る!

昨今は慢性疾患など自費での治療をメインに据える院が増加している。
しかし、かつて接骨院は〝ほねつぎ〟と呼ばれ、骨折、脱臼、打撲、捻挫など「外傷治療のプロ」であったはずだ。国の施策や業界全体の動向を見ると、こうした柔整師本来がやるべき業務=「外傷」「保険」が今後、ますます重要視されていきそうな予感がする。
ここでは「外傷治療に強い」2カ所の治療院を紹介し、その秘訣を探っていく!

業界の2019年

『外傷』に強い院 Case1
傷みを訴える外傷患者に向き合った
修行時代の経験が自分自身の財産
青砥駅前クリオ接骨院 院長 鈴木宏昌 氏

出身は東京都葛飾区。大学卒業後は建設会社に就職。橋梁の施工で現場監督を務めました。しかし仕事柄、世界中を転々とする生活。
仕事は充実していましたが、家族との時間は皆無。「やりがいがあって定住できる仕事がしたい」と考えるようになり、治療家の道にたどり着きました。

開業後は、当院を訪れる外傷患者さんからよく「ここへ来て初めて治療らしい治療を受けた」と言われます。技術だけではなく「なぜ今、この治療が必要なのか」をきちんと伝えていることも大きいと考えています。

現在、自費と保険の比率は3対7。柔整師本来の業務にウエイトを置いてはいますが、頭痛、腰痛といった慢性痛にも当然、対応します。
当院では以下の3つの流れに則して治療を行っています。最初に「原因の徹底的な追究・究明」。「なぜ起きたのか?」「原因はどの部位か?」を追う。研鑽した柔整師は触診でレントゲンに映らない様々なことが分かる。これこそ、他の分野に不可能な「柔整師ならでは」の技術といえるでしょう。

2つ目が「患者さんへの丁寧で納得いく説明」です。足首の捻挫の場合、「どこの靭帯か?」「どの方向へ曲げてはいけないのか?」「なぜこの固定をするのか?」などを懇切丁寧に説明する。

3つ目は「患者さんを普段の生活にもどすためのケア」です。本来の治療とは来院して終わりではない。患者さんの普段の生活で知らずに行っている癖などを見抜き、症状を繰り返さない生活習慣を覚えてもらい抜本的改善を目指します。将来は、怪我をした地元の方々が「病院・接骨院に行きなさい」ではなく「クリオに行きなさい!」と真っ先に浮かぶような浸透を目指したいです。

業界の2019年

『外傷』に強い院 Case2
職場で実感した外傷治療の実力不足
4年間の病院勤務で腕を磨く
ひだまり接骨院 院長 黒須真一 氏

小中学校時代はバスケ、空手などで怪我も多く、接骨院にはよく通いました。また母が院でバイトをしており、漠然と「将来こんな道に進めたらな」と、大東医学技術専門学校へ進学。

卒業後は総合病院に勤務し、リハビリ科で脳梗塞などのリハビリを勉強。1年後、接骨院の分院長として採用されました。そこは慢性疾患の患者さんがメインの院。そんな患者さんに対する治療は問題なかったのですが、時々訪れる外傷患者への処置が全然できず・・・。ある時、肩を脱臼した患者さんを手当てしようとしたのですが、これが全然入らない!
ダメ元で見つけた北品川の病院の門を叩くことに。「ゼロから再び修行し直そう」という不退転の覚悟でしたね。外傷治療では病院へ紹介するにしても、自分で処置するにしても、「診断のクオリティをいかに上げられるか?」が勝負。外傷では初期診断が全て。問診、触診も大切ですが、機械を使ったほうが正確だし患者さんも安心します。画像評価できるエコーは接骨院としても心強い武器となる。

痛感するのは「外傷治療を行えば自費診療の幅が確実に広がる」こと。よく「外傷一本でも食べていけるの?」と聞かれますがもちろんです。私を見てください。土日はスポーツ関連の活動をしていて、院は営業していません。第1と第3木曜は休み。実質ほぼ週4回の営業のみでもきちんと経営が成り立っている。ここ2カ月間だけでも骨折患者が20人以上もいる。

専門学校など教育機関に求めることは、外傷専門の講義や実技を増やすなどもっと力を入れてほしい、ということ。卒業後に慌てても遅い。骨折患者が来たら逃げ出すような柔整師も多い。業界全体が「外傷離れ」にならないよう、早期教育も必要ですね。

当院は希望者には随時見学もさせています。「外傷に強い院」を積極的に訴求しています。また「緊急ダイヤル」と称して24時間、電話一本で駆けつける仕組みもつくりました。チラシやパンフで患者さんに対して自分がやっていることを正確に伝えることで、来院数に差がつきます。

※記事の詳細は、ひーりんぐマガジン62号(新春号)をご覧ください。

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