2012年に創立60周年を迎えた柔道整復養成校の名門、学校法人杏文学園東京柔道整復専門学校(東京・練馬区)の管理部・広報担当で進路相談を行う雨谷憲二氏に学生の就職先の傾向や選定基準などについて話を聞いた。
東京柔道整復専門学校では、学生にどのようなアドバイスをするのか尋ねると、「治療院の中で一緒に働くので、院長やスタッフと人間関係が上手くいくかどうかを見極めるように言います。つまり、求人票だけだと分からないので見学に行きなさいと勧めます。場合によっては面接に白衣持参で行って2、3時間居させてもらうとかね。それで判断するように話します」と語る。
学生に勧めたくなるような院について雨谷氏は、「柔整師を教育するシステムがしっかり出来ている所ですね。柔整師には卒後研修という制度があり、それも一つの判断材料になりますね。また、長年やっている先生の所でやっていきたいと希望する学生も多くいますが、先生とその学生の相性が合うか合わないか。やっぱり最後は人なんですね」。
次に既存の資格者からの応募が多いと思われる創立7年目のネット求人サイトのオネスティグループ株式会社リジョブ(東京・新宿区)の取締役・長南岳彦氏に聞いた。
長南氏は「リジョブ全体の話になりますが、院内や勤務しているスタッフの雰囲気が分かるような写真が大切な要素になります。注意事項としては募集内容を大きく見せようとして、給料を実際は18万円しか選択肢がないのに18~30万円以上とか書いたりすることです。面接に行き応募者に提示されたのは18万円で『私は最低の金額?』と思い、内定が出ても辞退することもあります。採用に成功している治療院は入社何年目の何歳で、院でこういう役割をしているとこれくらいですよと具体的に出し、年収のイメージをつかませるのが上手いですね」と語る。
※記事の詳細は、ひーりんぐマガジン43号(春号)をご覧ください。