はり師、きゅう師、柔道整復師10年間で約3万人の増加
1. 就業国家資格者数の年次推移
表1 就業国家資格者数の年次推移 (単位:人 調査日:各年末)
※平成22 年は、東日本大震災の影響により、宮城県が含まれていない
2006年~2010年
2006年 (平成18年) |
2008年 (平成20年) |
2010年 (平成22年) |
|
あマ指師数 | 101,039 | 101,913 | 104,663 |
はり師数 | 81,361 | 86,208 | 92,421 |
きゅう師数 | 379,932 | 84,629 | 90,664 |
柔道整復師数 | 38,693 | 43,946 | 50,428 |
2012年~2016年
2012年 (平成24年) |
2014年 (平成26年) |
2016年 (平成28年) |
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あマ指師数 | 109,309 | 113,215 | 116,280 |
はり師数 | 100,881 | 108,537 | 116,007 |
きゅう師数 | 99,118 | 106,612 | 114,048 |
柔道整復師数 | 58,573 | 63,873 | 68,120 |
あん摩マッサージ指圧師(あマ指師)は2016年(平成28)年の末で11万6280人と06年からの10年間で約1万5000人増加した。はり師、きゅう師はともに10年間で約3万4000人の増加。柔道整復師(柔整師)についても16年の就業者数は6万8120人で、10年間で約2万9000人増加している。柔整師は06年からの2年間で約5000人、08年からの2年間で約6500人、10年からの2年間で約8100人と増え続けてきたが、12年以降は増加の伸びが縮まった。特に14年から16年の2年間の増加人数は、この10年間で初めて4247人と5000人台を割り込んだ。
2. 国家資格者施術所数
接骨院数10年間で最低の伸び
表2 施術所数の年次推移 (単位:カ所 調査日:各年末)
※平成22 年は、東日本大震災の影響により、宮城県が含まれていない
2006年~2010年
2006年 (平成18年) |
2008年 (平成20年) |
2010年 (平成22年) |
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あん摩マッサージ 指圧を行う施術所 |
21,822 | 21,092 | 19,983 |
はり、きゅうを 行う施術所 |
17,794 | 19,451 | 21,065 |
あマ指、はり、きゅう を行う施術所 |
34,517 | 35,808 | 36,251 |
柔道整復の施術所 | 30,787 | 34,839 | 37,997 |
2012年~2016年
2012年 (平成24年) |
2014年 (平成26年) |
2016年 (平成28年) |
|
あん摩マッサージ 指圧を行う施術所 |
19,880 | 19,271 | 19,618 |
はり、きゅうを 行う施術所 |
23,145 | 25,445 | 28,299 |
あマ指、はり、きゅう を行う施術所 |
37,185 | 37,682 | 37,780 |
柔道整復の施術所 | 42,431 | 45,572 | 48,024 |
2016(平成28)年末の「あん摩マッサージ指圧を行う施術所数」は1万9618カ所。06年から14年まではマイナス傾向が続いていたが、14年からの2年間で347カ所が増加した。しかし10年間で見ると2204カ所減少している。「はり、きゅうを行う施術所数」は16年12月末日で2万8299カ所ある。この10年間は増加傾向にある。 「柔整師の施術所(接骨院)数」は16年12月末で4万8024カ所あり、10年間で約1万7200カ所増加した。接骨院の増加数は06年から「あはき」の施術所数を大幅に超えていたが、14年からの2年間で接骨院の増加数は2452カ所で2854カ所増の「はり、きゅうを行う施術所数」を下回った。減少したとはいえ、このままの状態で推移すると平成30年には接骨院が約5万カ所を超え、主要コンビニエンスストアの店舗数5万5090軒(17年2月現在)と肩を並べる。
3. 柔整療養費推移と接骨院1院、柔整師1人当たりの療養費収入
表3 柔整療養費推移と療養費収入
2006年~2010年
2006年 (平成18年) |
2008年 (平成20年) |
2010年 (平成22年) |
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柔整療養費(億円) | 3,630 | 3,933 | 4,068 |
接骨院1院当たりの 療養費収入(万円) |
1,179 | 1,129 | 1,070 |
柔整師1人当たりの 療養費収入(万円) |
938 | 895 | 807 |
2012年~2016年
2012年 (平成24年) |
2014年 (平成26年) |
2016年 (平成28年) |
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柔整療養費(億円) | 3,985 | 3,825 | 3,794 |
接骨院1院当たりの 療養費収入(万円) |
939 | 839 | 790 |
柔整師1人当たりの 療養費収入(万円) |
680 | 599 | 557 |
接骨院1院当たりの療養費収入、柔整師1人当たりの療養費収入を調べた。単純に柔整療養費を接骨院数や柔整師数で割ったものだが過去と現状とそして未来が見えてくる。柔整療養費は2006年から10年までは上昇傾向にあったが10年以降は反転し下降傾向だ。表にはないが17年の柔整療養費の速報値でも前年対比で下がっており、16年以降も保険者の財政状況、社会保障費増加などで低下傾向は続くものと考えられる。
06年は接骨院1院当たりの療養費収入が1179万円だったが毎年減少を続け、16年では790万円と10年間で389万円低下している。また、柔整師1人当たりの療養費収入は10年間で381万円減少し557万円となっている。
※記事の詳細は、ひーりんぐマガジン57号(秋号)をご覧ください。