移動時間を有効に
さて、一つ目の患家を終わると、次の患家までの移動時間や昼の休憩時間を有効に使う先生、漫然と過ごす先生など様々です。
ここで申し上げたい事は、時間の有効利用の出来る人と出来ない人、物事に対する心構えの有り方に関するお話です。
この時間を質問の時間として活用する先生には、熱心さが感じられます。
施術中の質問は避けていただき、この時間を利用して頂きたいものです。
初対面ということで緊張している先生もいらっしゃるでしょうが、大勢の前での質問と違い、当研修はどれも小人数で行っておりますので、積極的に質問等ができる環境が整っています。
限られた時間の中で皆さんが支払った対価に見合うだけの、いや、それ以上の知識経験を得るためにはどしどし質問することで時間を有効的に使いましょう。
他の講師の方々も口をそろえて申しますのは、研修に対する姿勢や時間の使い方についてです。
自分にあわせた応用を
「ここまでについて何か質問は有りますか?」 と聞いても、何も訊ねてきません。訊ねないということは何ら疑問に思わないか、わからないことが多すぎて質問のしようがないかのいずれかではないでしょうか。
他の研修時間内においても時間外でもどしどし質問をして戴きたいと思います。研修を受けている先生は普段は当たり前のように先生と呼ばれ、教える立場にいます。
しかし何年か何十年かぶりに先生は教わる立場になります。こんな簡単な事を聞いたら恥ずかしい、プライドが傷つくとお考えの先生もいらっしゃるかもしれません。
簡単なことを理解しなければその先、応用が利かなくなります。困るのは先生自身です。昔から言うではないですか。 ?聞くは一時の恥、聞かざるは末代の恥″ と。
小泉首相ではありませんが人生色々、患者さんも色々、選択肢は各人にあります。
何が良く、何が悪いのか、どんなことが好ましく、どんなことが好ましくないのかは、各人の判断しだいです。
人それぞれに生き方があるように三者三様の接し方、話術、治療法がある訳で、ここに記したことが全てでは有りません。私の施術に対する考え方、信念を聞いていただき、諸先生の今後の訪問施術や治療にお役に立てることができれば、これ以上の幸せはありません。
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圷 (あくつ) 小次郎 :日本手技療法協会 あん摩マッサージ指圧師
[ひーりんぐマガジン 5号より]