正しい交通事故対応法・施術と請求の問題

一般社団法人むち打ち治療協会代表理事 柳澤正和氏に聞く
接骨院が交通事故患者を扱う場合、治療技術以外にも交通事故に関するさまざまな知識が必要となってくる。とくに、交通事故で身体や首に受けた衝撃によって発症する頚椎捻挫などのいわゆる「むち打ち症」に関しては、初期の段階で正しい処置を行わなかったために後遺症に悩まされている患者も多いという。この原因の一つに、「〝交通事故=病院で治療〟という思い込みがあると思う」と言うのは、交通事故に関する治療に関して独自のノウハウを持つ一般社団法人むち打ち治療協会代表理事の柳澤正和氏。柔整師でもある柳澤氏に正しい交通事故対応法と現在一般的に接骨院で行われている治療法や柔整師が知るべき知識について聞いた。

柳澤氏が交通事故に取り組むようになったのは、10年ほど前、独立にあたって開業準備に追われて飛び回り多忙を極めている時期に追突事故に遭った経験からだ。けがをして接骨院に通院したが、その時損保会社から「接骨院での施術では、慰謝料は通常の7掛けしか出せません」などと言われたという。納得できなかったが、会社の方針だと言い張られて聞くしかなかったという。専門的知識がなかったことで後味の悪い思いをした柳澤氏は、柔整師として交通事故患者の役に立ちたいと考えた。そして、整形外科と整骨院で研修し、とくにむち打ち症に関しての知識を習得、開業後は交通事故をメインに扱うようになった。以後10年間、ホームページを見て日本全国から患者が来院するようになった。その後、患者が地元で受診できる様にと各地の優秀な柔整師を発掘しそれらの患者に紹介したいと考えた。これが平成20(2008)年の一般社団法人むち打ち治療協会の旗揚げになった。
同協会は、むち打ち症治療のスペシャリストとして専門的な知識と技術、経験、設備などを持つ柔整師を認定し、全国の患者に紹介することを目的として活動している。また、交通事故後遺症問題を専門とする行政書士や交通事故専門の弁護士とも提携し、法律の面からも患者をサポートしている。柳澤氏は「技術は医療的な行為だけど、保険請求はビジネス的行為なので請求のルールを守らないと損害保険会社などから信頼されない。なので、ビジネスマインドを上げてルールを学んでほしい」と言う。

※記事の詳細は、ひーりんぐマガジン36号(夏号)をご覧下さい。

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