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単発記事
整形外科医から見た柔整師 (前編)
インタビュー:板室温泉病院 大井淑雄 氏
残念ながら、整形外科からの柔整バッシングは年々多くなっているようです。
整形外科と柔整の軋轢はどこにあるのでしょう。
「整形外科医から見た柔道整復師」について、板室温泉病院理事長の大井淑雄氏にお聞きしました。


 残念ながら、整形外科からの柔整バッシングは年々多くなっているようです。

 「柔整師の施術で症状が悪くなった症例が多数報告されている」、「基本的に打撲や捻挫だけを扱う柔整師が、整形外科の診療費の約3分の1を占めているのはおかしい」こんな意見も聞かれます。
 そこには、純粋に医学的な見地からの意見だけではなく、柔整師の急増を背景にした危機感もあるのかもしれません。

  ◇   ◇   ◇

 整形外科医は、国家試験合格後さらに6年間研修し、専門医試験に合格してはじめて整形外科専門医として認定されます。また、その後も資格継続の研修が行われます。
 それに対して柔道整復師は、3年間の専門学校を出て、国家試験に合格すれば直ちに独立して施術所を開設できます。

 こういった事実から、社団法人日本整形外科学会では、

 「柔道整復師が諸検査やそれらを利用して診断したりすることはできない。正しい診断なしに続けられる施術が返って病気を悪くしたり、生命の危険を招いたりする可能性がある。」

と指摘しています。

 「100名施術して、例え99名は気持ち良かったと満足されたとしても、たった一例、診断が欠けていた為に不幸な状態になった人がいるとなると、医師は医療事故としてとことん責任追求され、かたや柔整師は責任追求を免れうる資格。これが同等であるというのなら、そういった見逃しを許す制度が間違っている。」

 たしかに、柔道整復師の業務はもともと柔道現場で発生した応急処置的職種であって、本来急性外傷だけがその施術対象です。つっこんだ診断などはできません。

 それでも多くの患者がいまだに町の接骨院の元に訪れます。いったいなぜでしょうか。

 「薬・注射・手術を嫌がる患者は結構いらっしゃいます。そこには単なる治療だけを求めているのでなくて、痛みを取ってくれたり、治療指導してくれる人の人格に惹かれて行くということも多いんです。」と、ある柔整師はいいます。接骨院の役割もまた社会の中で重要なものであることに間違いありません。

  ◇   ◇   ◇

 では、整形外科と柔整の軋轢はどこにあるのでしょう。
 WHO(世界保健機構)では、柔道整復師を 「ジュウドゥセラピスト」 として位置付けています。治療技術として認められています。
 柔整側の課題としては、柔道整復独自の柔道整復学や手技体系の構築といった学問的基盤の強化や、卒後の研修など質の向上があげられるでしょう。
 将来的には、整形外科医とも手を携えてやっていく必要がでてくると思われます。

 ここでは、「整形外科医からみた柔道整復師」について、板室温泉病院理事長であり、整形外科医の大井淑雄氏にお聞きしました。

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